“家族が高齢で参列が難しい”葬儀当日のサポートと過ごし方

大切な家族のお別れは、可能な限り一緒に立ち会いたいもの。
それでも、体力・足腰・持病・環境の変化などが重なる高齢のご家族にとって、
葬儀の参列は大きな負担になることがあります。

「連れて行ってあげたいけれど、倒れたりしないか心配…」
「参列しなかったら後悔しないだろうか」
「どんな形なら無理なく参加できる？」

香芝市でも同じ悩みを抱えるご家族が多く、事前相談で最も多いご質問のひとつです。
この記事では、“無理をさせないこと”を第一に考えた当日の過ごし方とサポート方法を詳しくお伝えします。

1. 高齢のご家族が参列に不安を感じる理由

まず、「参列できない＝気持ちがない」わけではありません。身体的な負担が大きいためです。

• 長時間の着席がつらい（腰痛・関節痛）
• 段差・階段が怖い
• トイレの不安（近さ・動きの遅さ）
• 人の多さ・環境の変化で疲れやすい
• 寒暖差やホールの空気で体調を崩しやすい

こうした不安を理解できると、
「参列することだけが大切なのではない」と気持ちが整理しやすくなります。

2. 当日できる“負担ゼロの参列方法”

（1）控室だけでの短時間の対面

必ずしも式場に長時間滞在する必要はありません。
ご家族だけの静かな控室で、5〜10分の対面だけ行う形でも十分です。

• 人混みを避けられる
• 音・照明を調整できる
• 椅子やベッドで休憩しながら過ごせる

（2）焼香のみの“極短時間参列”

「焼香だけ行う」「祭壇の前に行かず椅子のままで焼香する」など、
式の一部分だけ参加する方法です。
本人の体力や特性に合わせて、3〜5分で見送りを終えることも可能です。

（3）車いす・送迎サポートを活用

香芝市の式場では、車いす対応・スロープなどが整備されています。
葬儀社スタッフが移動をサポートすることで、歩行が不安定な方でも安心して館内を移動できます。

（4）オンライン参列（遠方・体調不良の方に最適）

スマホやタブレットを使い、
自宅・施設・病室からリアルタイムで参列できる方法です。
「同じ時間を一緒に過ごせた」と、多くのご家族が選ばれています。

（5）自宅での“個別のお別れ”

参列しない場合でも、ご家族がお別れの時間を作ってあげることで、心が整いやすくなります。

• 遺影を飾って手を合わせる
• 好きだった飲み物やお菓子を供える
• 写真を見ながら思い出をゆっくり話す
• 故人様へ語りかける時間を持つ

式場に行かなくても、十分に丁寧なお別れはできます。
「どこで見送るか」より、「どんな気持ちで見送るか」が大切です。

3. 当日の“安心を守る”ための細かな工夫

（1）服装はフォーマルでなくてもOK

高齢の方は着替えそのものが負担になります。
無理に喪服を着用せず、動きやすい黒・紺・グレー系の服装で問題ありません。
足元も、滑りにくい靴や履き慣れた靴を優先しましょう。

（2）予備の薬・飲み物・カーディガンは必須

• 急な冷え → 体調悪化につながる
• 水分不足 → ふらつきやめまいの原因
• 常用薬を忘れる → 不安や体調悪化のもとに

・お薬手帳や常備薬
・ペットボトル飲料や水筒
・カーディガンやひざ掛け
などをひとまとめにしておくと安心です。

（3）滞在時間の目安を決めておく

「まずは30分だけ」「体調を見ながら最長1時間まで」など、
あらかじめ目安を決めておくと、ご本人も付き添いの方も動きやすくなります。
途中でしんどくなった場合は、いつでも退席して良いということを、事前にご本人へ伝えておくと安心です。

（4）“付き添い役”を必ず一人決める

当日は喪主様や近しいご家族が、来客対応や進行で動き回ることが多くなります。
高齢のご家族には、「必ずそばに付き添う人」を一人決めておくと安全です。

• 式場内の移動のサポート
• 体調の変化の早期発見
• 必要に応じてスタッフへ声をかける役割

「何かあったらこの人に言えば大丈夫」という存在がいるだけで、本人の安心感は大きく変わります。

4. 参列“しなかった／できなかった”ときの気持ちの整え方

ご家族の中には、「連れて行ってあげられなかった」「最後に参列させてあげたかった」と、ご自分を責めてしまう方も少なくありません。

（1）「行かない選択」も“守るための決断”

高齢のご家族にとって、
人が多い場所・慣れない環境・長時間の移動は、心身の負担が大きくなります。

参列しない選択は、「守るための決断」であり、決して愛情が足りないわけではありません。

（2）後から一緒に「お別れの時間」をつくる

葬儀のあとに、あらためて自宅や施設でお別れの時間を作ることもできます。

• ・葬儀の様子を写真や動画で一緒に振り返る
• ・喪主様が当日の様子を丁寧に言葉で伝える
• ・遺影の前で、お線香をあげてもらう

こうした時間を設けることで、
「自分もちゃんと見送れた」という気持ちが、少しずつ育っていきます。

（3）ご自身を責めないために

看取りや葬儀の場面では、完璧な選択はなかなかできません。
そのときどきでできる精一杯を選んだのであれば、
「あのときの自分なりによく頑張った」と認めることも、残されたご家族にとって大切な時間です。

5. 香芝市での「高齢のご家族サポート」を葬儀社に相談するメリット

高齢のご家族の参列について悩まれた際には、
早い段階で葬儀社に相談しておくと、当日の負担を大きく減らすことができます。

• 式場のバリアフリー状況（段差・トイレ・エレベーター）の確認
• 控室の利用方法や休憩スペースの確保
• 参列時間を短くするためのタイムスケジュール提案
• オンライン中継や写真撮影の配慮
• 当日のスタッフによる付き添い・車いすサポート

事前に共有しておいていただくことで、
「どのタイミングで来て、どこで休んで、いつお帰りになるか」を一緒に組み立てることができます。

6. エンセレモニーが大切にしていること

エンセレモニーでは、香芝市で家族葬をお手伝いする中で、
高齢のご家族が無理なく、安心して過ごせることをとても大切にしています。

• 高齢のご家族の体調やご希望を事前に丁寧にヒアリング
• 「参列する」「オンラインで参加する」「自宅でお別れをする」など、選べる形のご提案
• 車いすや送迎のサポート体制
• 短時間参列用のスケジュール・動線のご提案

「連れて行ってあげたい」「でも、無理はさせたくない」
そんな揺れるお気持ちに寄り添いながら、
そのご家庭にとって一番安心できる形をご一緒に考えてまいります。