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2022.04.27

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神式葬儀について

神式葬儀【神葬祭】とは?

神式葬儀「神葬祭」は、日本の宗教のひとつである「神道」の考えに則って執り行われる葬儀です。冥福を祈るために行われる一般的な仏式葬儀と違い、神式葬儀は故人様を家の守り神とするという目的で執り行われます。

神式葬儀と仏式葬儀の違い 

神式                    仏式

〇故人様は神様になる            〇葬儀は故人様を極楽浄土へ送るための儀式        

〇葬儀は日常を取り戻すための儀式      〇故人様は仏様になる「浄土真宗」

神式と仏式では死生観や葬儀に対する考え方が異なります。

神式葬儀には、穢れを清め不幸が起きない日常の世界へと戻す役割があります。また、先祖崇拝に基づき、故人様は神様となり家を守ってくれるという考えで葬儀を執り行うのが特徴です。

仏式における葬儀の目的は、葬儀により故人様を極楽浄土へ導くことです。浄土真宗では、お亡くなりになられた後すぐ仏様になるという考えのもと執り行われます。

神式葬儀の流れとは

地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。

帰幽奉告【きゆうほうこく】

訃報の後、神棚や神式の仏壇にあたる祖霊舎「それいしゃ」の神様に、故人様の死を奉告「ほうこく」することを帰幽奉告「きゆうほうこく」と呼びます。

帰幽奉告の際、神棚や祖霊舎が「死」という穢れを受けないように、扉を閉じて前に神棚封じといわれる白い半紙を貼るのが一般的です。

場合によっては、悪霊から故人様を守るとされる守り刀を枕元に置くこともあります。

枕直しの儀

枕直しの儀は、故人様に白の小袖を着せ白い布で顔を覆ったうえで、北枕にして安置する儀式を指します。

故人の側には小さな祭壇を設け、仏式の枕飾りと異なり、米や塩、水、故人様の生前好きだったものなどをお供えするのが一般的です。

納棺の儀

故人様を清めたら、死装束に着替えさせたり、お顔伏せの白い布を被せたりしたうえで、「納棺の儀」を執り行います。

納棺の儀では死装束を着せず、白い布で覆うだけの場合もあります。葬儀社に確認しながら進めると良いでしょう。

納棺後は祭壇にお供え物をし、遺族全員で列拝します。

通夜祭

通夜祭では、雅楽奏者の演奏とともに、神官が祭詞「さいし」や祭文「さいもん」を奉上します。故人様が死後安らかになるように祈り、子孫の家を守ることを願うためのものです。

神官が祭詞や祭文を奉上する間、遺族や参列者は玉串を奉って拝礼する流れが一般的です。

遷霊祭

遷霊「せんれい」祭は御霊移し「みたまうつし」とも呼ばれ、故人様の御霊を霊璽「れいじ」にうつすための儀式を指します。霊璽とは、仏教における位牌に当たり、故人様を家庭で祀る際の依り代となるものです。

御霊をうつす際は、遷霊詞「せんれいし」が奏上され、魂が動くとされる夜を再現するため、部屋の明かりが全て消されます。

儀式が終了すると、灯りがつけられた後に、一同が霊璽の前に集まり、米などを供えることがあります。

葬場祭

葬場祭は、仏式における葬儀・告別式にあたるもので、神式葬儀のメインといってもよいでしょう。

葬場祭の流れは主に三つで構成されています。

〇弔辞の奉呈

〇弔電の奉読

〇祭詞奏

玉串奉奠について

〇玉串は神道において尊ばれる「榊」の枝に紙をつけたもの。

〇自分の心を玉串にのせて神に奉げることで、故人様の御霊を慰め故人様に手向ける。

〇仏式葬儀の焼香・キリスト教式葬儀の献花に相当する。

玉串奉奠は、仏式葬儀の焼香と同じく取り扱いマナーがあるため、併せて確認しておくと良いでしょう。

玉串奉奠のやり方

〇順番になったら神官から玉串を両手で受け取り、遺族に一礼

〇玉串を正面に立てるように持ち、時計回りに回転さる

〇根元が祭壇側になるように玉串を置く

〇玉串を捧げ二礼し、音を立てずに二拍し、一礼

〇数歩下がって、遺族に一礼して戻る

神式葬儀においての「二拍手」では音を立てずに手を合わせる「忍び手」がマナーです。

火葬祭

火葬祭は火葬の前に火葬場で行われる儀式です。神官が祭詞を奏上し、参列者が玉串を奉って故人様に最後の別れを告げます。

帰家祭

帰宅後の儀式である「帰家祭」は、塩や手水で清めた後、霊前にて神葬式が終わった旨を奉告します。

神式葬儀後

地域慣習の違いにより、葬儀の流れが一部異なる場合がございます。

神葬式後は、仏式葬儀の法要に当たる「霊祭」や「式年祭」を執り行います。

故人様が亡くなってから1年以内に執り行うのが「霊祭」、1年後の命日以降に執り行うのが「式年祭」です。

五十日祭

五十日祭とは、故人様がなくなってから50日目に行われる儀式のことで、仏教でいう四十九日法要にあたる儀式です。
五十日祭では、遺族や故人様と親しい友人を集め、守護神となった故人様を自宅の神棚や祖霊舎に丁重にお迎えします。

最近では、遺骨を墓に埋葬し、故人様の名前や職名などを記した銘旗や花などを供える埋葬祭を五十日祭に合わせて行うことも増えているようです。

五十日祭を終えることで忌明けとなるため、遺族にとっては節目といえる儀式といっても良いでしょう。

式年祭

仏教における「一周忌」や「七回忌」などの年忌法要に当たる儀式が「式年祭」です。

故人様が亡くなってから満1年目の「一年祭」および3年目の「三年祭」では、遺族のほか故人様の友人や知人を招きます。

三年祭以降については、「五年祭」「十年祭」「五十年祭」を執り行うのが一般的です。

満50年目の「五十年祭」が式年祭の終わりにあたり、仏式葬儀で言う弔い上げとなります。

神式葬儀での香典、玉串料について

神式葬儀における香典は「玉串料」と呼ばれます。仏式葬儀とは似て異なるため注意が必要です。この項目では、玉串料に関する内容をまとめているので、神式葬儀に参列する際の参考にしてみてください。

玉串料について

玉串料の費用相場は基本的に仏式と変わらず、故人様との関係性によって包む金額が変動します。

親族の相場                      仕事関係者の相場

〇父・母    五万円~十万円・十万円以上      〇社長   五千円~一万円

〇兄弟・姉妹  三万円~五万円            〇上司   五千円~一万円

〇子供     五万円~十万円            〇同僚   五千円~一万円

〇孫      二万円~十万円            〇部下   五千円~一万円

〇叔父・叔母  一万円~三万円

〇義父・義母  三万円~十万円・十万円以上

〇祖父・祖母  一万円~五万円

香典袋についての選び方

玉串料の香典袋は、白黒もしくは双銀の水引があるものを使用するのが一般的です。最近では、各宗教に合わせた仕様の香典袋も多く販売されています。

香典袋の表書きは、「御榊料」「御玉串料」「御神前」のいずれかを選択しましょう。宗派が分からない場合は宗派問わず記入できる御霊前「ごれいぜん」が最適だといえます。

神式葬儀での服装・持ち物について

服装や持ち物は、基本的に一般葬と同じですが、一部注意が必要な点もあります。 神式葬儀における服装は、仏式葬儀と同じで喪服を着用するのが一般的です。靴下や靴などは黒に統一し、女性の場合は肌の露出を避けた服装を選びます。

数珠は必要ない

数珠は仏教における仏具のひとつです。

僧侶が読んだお経の数や人間の煩悩の数を表すものとされているため、神式葬儀の場合は必要ありません。

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