仏事における八つのタブーと迷信
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2022.03.22
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仏事における八つのタブーと迷信
ご葬儀・ご法要などの仏事では、タブーとされているとが
意外と多いもので、中には本当なの?というものもあります。
社会人として、一通りは知っておきたいところです。
そこで『仏事における八つのタブーと迷信』について解説します。
①忌み言葉を使ってはならない
忌み言葉とは、不幸を連想させるなどの、縁起が悪いため避けるべき
言葉のことです。
ご葬儀に参列し、ご遺族にお悔やみを述べる際、あるいは喪主として
ご挨拶をする際には、マナーとして忌み言葉は使わないようにしましょう。
例えば「重ね重ね」「返す返す」「くれぐれも」といった重ね言葉や、
「追って」「再び」のような言葉は、不幸が重なることを連想させる
言葉であり、タブーとなります。
「消える」「迷う」「苦しむ」などの不吉な表現もできるだけ避けましょう。
また「死ぬ」「生きる(生きていたとき)」などの直接的な言葉は
「ご逝去」「ご生前」といった言葉に言い換える必要があります。
②ご法要は祥月命日より後に行ってはならない
【祥月とは…故人が死去し一周忌以降の、亡くなった月
のことをさす言葉です。例えば、4月1日に亡くなった人の祥月は4月という
ことになります。命日は亡くなった日ということです】より後に行ってはならない。
祥月命日とは、一周忌以後の故人様が亡くなられた月日を指す言葉です。
一周忌をはじめとするご法要は、祥月命日に執り行うのが良いとされて
いますが、実際には、ご寺院の予定に合わせたり、参列されるご親族の
ご都合がつきやすい週末にずらして行われることがほとんどです。
そして、ご法要を祥月命日からずらして行う場合には、祥月命日よりも前に
おこなわなければならないとされています。
後にずらすことは、「仏様のことをないがしろにする」
ことにつながるという考えがあり、タブーであるとされています。
ただし、どうしても前倒しが難しい状況であるなら、
ご寺院やご親戚に事情を説明したうえで、日程をずらしましょう。
いずれにせよ、一番大切なのは故人様を想う気持ちではないでしょうか。
③御香典に新札を用いてはならない
ご祝儀に新札を用いるのがマナーですが、御香典の場合は
新札を用いるのはタブーです。なぜなら新札を用いると、
御香典を前もって準備していた、つまり不幸を予想していた
という意味になってしまうからです。
とはいえ使い古したお札では失礼なので、できるだけ
きれいなお札を選んだり、新札に折り目を付けましょう。
④神棚封じをご遺族が行なってはならない。
最近では、神棚がないご家庭も増えているようです。
神棚封じとは、神棚を半紙で覆って見えないようにすることです。
神道では、死をけがれとして考えているため、ご家庭の
中の誰かが亡くなった際には、神様にけがれを近づけないよう
神棚を封じます。
ご遺族が神封じを行なうケースも多いようですが、神棚封じは、
穢れが及んでいるご遺族では、第三者が行なうのが良いとされています。
⑤棺に生きている方の写真を入れてはならない
ご家族が、棺に副葬品として写真を入れるケースが多いのですが、
棺に生きている方、特にご家族以外の方が写っている写真を入れることは
タブーとされています。
なぜなら、写っている方が、あの世へ連れて行かれるという
言い伝えがあるからです。(ただし、ご遺族が納得している
場合には問題ありまあせん。)
また、故人様を撮影することは、ご遺族がご自身の判断で
行なうことは問題ありません。ちなみに火葬場での写真撮影は、
原則禁止となっています。
⑥友引にご葬儀をおこなってはならない
友引とは六曜の一つです。友引にご葬儀を行うことは
タブーであるという考え方は、全国各地で根強く残っている
風習です。
「友引」すなわち「友を引く」という言葉から連想し、
友引にご葬儀を行うと、ご友人があの世へ引き寄せられる、
ご不幸が続くなどと考えられています。
そのため、友引の日に火葬場が休業する地域も少なくありません。
しかし、元来、友引という日は、勝負事の決着がつかない
良くも悪くもない日のこと。そもそも、六曜は仏教とは関係が
ありません。
というわけで、友引にご葬儀を行ってはならないという風習は、
迷信に分類されます。
友引にご葬儀を行うことは問題ありませんが、ご親族の中には
きにされる方もいらっしゃることでしょう。そのような際には、
故人様の棺の中に「故人様のお供をする」「ご友人の代わり」
という意味合いを持つ「お供(友)人形」を入れます。
⑦忌明け法要が3か月にまたがってはならない
忌明け法要とは、亡くなってから、四十九日後のご法要のこと。
亡くなったかたは、亡くなってから四十九日(七七日)目に旅を
終えるとされています。(浄土真宗は、「即身成仏」という考えから、
旅をするという概念がありません。)
忌明け法要が3か月にまたがると、「四十九日(しじゅうくにち)」と
「三月(みつき)」の語呂合わせで、「終始、苦が身に着く」と
されています。
気になる場合は、三十五目(五十日)で忌明けとすることもありますが、
四十九日(七七日)までの旅路には意味があるので、
無理に早める必要はないでしょう。
逆に先延ばしにすることは、年季法要と同様にタブーと
されています。
⑧逆さごと
逆さごととは、葬儀にかんする諸々のことを普段とは逆に行うことです。
例えば、死装束を左前に着せる、帯を縦結びにする、北枕、逆さ屏風などが、
逆さごとに当てはまります。
あの世とこの世では、物事が逆になっているという考えからくる
風習ですが、特に宗教的な意味合いはありません。
まとめ
仏式のご葬儀・ご法要などを執り行う際、あるいは参列なさる際には、
これらのタブーに関する知識を知っておいて損はないでしょう。
参考にしてみてください。