弔電を送る際のマナーから、送り方、宛名の書き方、誰に送るかで変わる例文について解説
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2024.07.21
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弔電の送り方の解説と例文を紹介
弔電の送り方と例文について
はじめに
弔電(ちょうでん)は、葬儀やお悔やみの席で故人や遺族に対する弔意を表すための電報です。遠方で葬儀に参列できない場合や、急な訃報に対応するために利用されることが多いです。この記事では、弔電の送り方やマナー、具体的な例文を紹介します。
弔電の送り方
1. 弔電の注文方法
弔電は、電報サービスを提供する各社を通じて注文することができます。以下の方法で注文が可能です。
- 電話注文: 電報サービス会社に電話して注文します。オペレーターが対応してくれるので、初めて利用する方でも安心です。
- インターネット注文: 各電報サービス会社のウェブサイトからオンラインで注文します。24時間受付しているため、急な場合でも対応可能です。
- 店頭注文: 郵便局や電報サービスを取り扱っている店舗で直接注文します。
2. 必要な情報
弔電を注文する際には、以下の情報が必要です。
- 送り先: 葬儀会場の住所や故人の自宅の住所を正確に伝えます。
- 宛名: 遺族の名前や葬儀会場の代表者の名前を記入します。
- 文面: 弔意を表す文面を決定します。定型文やオリジナルのメッセージを選択できます。
- 送付日時: 葬儀の日時に合わせて送付日時を指定します。
3. 文面の選び方
弔電の文面は、以下のポイントに注意して選びます。
- 故人との関係: 故人との関係性に応じた文面を選びます。親しい友人や親族であれば、感情を込めたメッセージが良いでしょう。
- 宗教的背景: 故人や遺族の宗教的背景を考慮した文面を選びます。宗教に合わない表現は避けるようにします。
- 遺族への配慮: 遺族の心情に配慮し、慎重な言葉選びを心掛けます。悲しみを癒すような温かい言葉を選びましょう。
家族葬における弔電
近年は家族葬の形式も増えていて、供花・供物・香典(不祝儀)を辞退する家庭もあります。供花・供物・香典(不祝儀)は原則として「受け取った額の2分の1~3分の1のお返し」を必要とするものであるため、手間と金銭面の負担を避けるために、香典や供花の受け取りを辞退する場合があります。
ただ、供花・供物・不祝儀辞退のご意向を示しているご家庭であっても、弔電だけは受け入れるというケースも多く見られます。お返しを必要とする供花・供物・香典(不祝儀)とは異なり、弔電に対して基本的にお返しは必要ないとされています。弔電へのお礼は、電話やお礼状を送るなどご家族の負担が少なくて済みます。そのため、「限られた身内だけで家族葬を執り行う」というケースでも、弔電は受け付けてもらえることがあります。「葬儀は家族葬で行い、供花や弔電は辞退します」という意向がご家族から示されている場合は、事前に葬儀会社に「弔電の受付をしているかどうか」を確認した方がよいでしょう。
弔電のマナー
1. 適切なタイミング
弔電は、訃報を受けたらできるだけ早く送ることが大切です。弔電の場合は、「届いた弔電を精査して、通夜や葬儀・告別式で読み上げるものを選ぶ」という作業が必要となります。弔電は、届いたものすべてを読み上げるわけではなく、喪主・ご家族のご意向によって、「読まれる弔電」が異なります(※ただし弔電の数が少ない場合などは、すべてを読み上げることもあります)。つまりご家族は、「届いた弔電のなかから、葬儀の式中に読み上げる弔電を選ぶ」という作業をしなければならないのです。そのためできるだけ迅速に送ることが望ましいといえます。基本的には訃報を受け取った段階で即時手配をし、遅くとも通夜・葬儀の前日までに届くようにするのが望ましいでしょう。急な場合でも、オンライン注文や電話注文で迅速に対応できます。
弔電は、非常に速く届きます。送る時間によっては、申し込みをした当日中に葬儀場に届けられることもあります。
2.弔電の送り先は「葬儀会場」が基本
弔電の送り先の住所は原則として「葬儀会場」で、自宅には送りません。これには理由があります。
例えば、病院で息を引き取った場合には、ご臨終~安置~通夜・葬儀と、家を留守にする時間帯が長くなります。そのため、留守中に自宅に弔電が届いた場合、ご家族が通夜・葬儀がすべて終わった後に弔電を受け取ることになるのです。
このようなことを避けるために、弔電は葬儀会場に送るのが一般的です。
例外として、葬儀を自宅で執り行う「自宅葬」の場合はそのまま自宅が葬儀会場となるため、弔電も自宅宛てに送ります。
また、「訃報を知った日が葬儀・告別式の当日だった」という場合も、自宅に送るかたちで問題ありません。葬儀の式中に弔電を読み上げることはできませんが、ご家族の気持ちによりそうという弔電の第一の目的は果たすことできます。
3. 弔電の宛名は誰にしたらいいか
弔電の宛名は、原則として喪主名とします。あるいは、「(故)〇〇ご遺族様」などのようにしましょう。誤字や脱字がないように注意しましょう。また、肩書きや敬称も正確に記入することが重要です。
4. 追悼の言葉
弔電の文面には、故人への追悼の言葉や遺族へのお悔やみの言葉を含めます。形式ばった言葉だけでなく、心のこもったメッセージを伝えることが大切です。
5.忌み言葉を使わない
自分で文章を作る場合は、「忌み言葉」に気をつけましょう。忌み言葉は葬儀の場においてふさわしくないとされる言葉のことをいいます。
たとえば、不幸が重なったり繰り返したりすることを連想させる「たびたび」「またまた」「再三」などがこれにあたります。重ね言葉である「くれぐれも」などの表現も避けるべきと考えられています。
さらに、生死を直接的に表す表現である「生きていたとき」「死ぬ前」などのような表現も好ましくないとされていますので、「お元気だった頃」「ご生前の」などの表現を用います。
故人が成仏できないことを連想させる「迷う」「浮かばれない」といった言葉も、忌み言葉にあたりますので注意が必要です。
弔電の例文
1. 一般的な例文
例文1:このたびのご不幸、心からお悔やみ申し上げます。ご家族皆様のご心痛はいかばかりかとお察し申し上げます。どうかお体を大切に、お過ごしください。
例文2:突然の訃報に接し、驚きと悲しみでいっぱいです。ご家族の皆様のご健康をお祈り申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。
2. 親しい友人への例文
例文1:○○さんの突然の訃報に接し、悲しみのあまり言葉もございません。○○さんの優しい笑顔と楽しい思い出は、私たちの心に永遠に残ります。ご冥福を心よりお祈りいたします。
例文2:○○さんの訃報を聞き、深い悲しみに包まれています。○○さんとの思い出は、私にとってかけがえのない宝物です。どうか安らかにお休みください。
3. 職場の同僚への例文
例文1:このたびはご愁傷様でございます。○○さんのご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。ご家族の皆様に、少しでもお力添えできればと思います。
例文2:○○さんの突然のご逝去に接し、悲しみの念でいっぱいです。○○さんのご家族の皆様のご健康と、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
4. 遠方からの例文
例文1:遠方におりますため、直接お伺いできず誠に申し訳ございません。○○さんのご冥福を心よりお祈りいたします。ご家族の皆様に、お悔やみ申し上げます。
例文2:このたびのご不幸、心よりお悔やみ申し上げます。遠方のためご焼香に伺えず申し訳ありません。ご家族の皆様のご健康と、故人の安らかな眠りをお祈りいたします。
5. 宗教的背景を考慮した例文
仏教の場合:合掌
このたびはご愁傷様でございます。○○さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。南無阿弥陀仏。
キリスト教の場合:主にある平安を祈りつつ
○○さんのご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。どうか主の御手に抱かれ、安らかにお休みください。
神道の場合:謹んでご冥福をお祈りいたします。○○さんの御霊が、安らかに鎮まりますようお祈り申し上げます。
まとめ
弔電は、故人への弔意を表すとともに、遺族への支援と励ましのメッセージを伝える重要な手段です。適切なタイミングで送り、丁寧な表書きと心のこもった文面で弔意を伝えることが大切です。この記事で紹介した弔電の送り方や例文を参考にして、遺族への思いやりを込めたメッセージを届けましょう。
弔電を通じて、故人の安らかな眠りを祈るとともに、遺族の悲しみを少しでも和らげることができるよう、心を込めて送りましょう。