後飾りって何?何のために飾るのか、設置の方法、いつまで飾るべき??

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2024.10.18

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葬儀後の後飾りについて解説

葬儀後の後飾りについて解説

葬儀後の「後飾り」とは、故人が自宅や寺院に戻った後に設置される祭壇や仏具のことを指します。これは、葬儀が終わった後も引き続き故人を偲び、安置するための重要な儀式の一環です。後飾りは、地域や宗教によって異なる部分もありますが、基本的な意味や役割は同じです。この記事では、後飾りの意味や作法、どのように設置するかについて詳しく説明します。


後飾りとは何か?

後飾りは、葬儀後に遺骨や位牌、仏具などを安置するための簡易な祭壇です。葬儀が終わった後、火葬場で遺骨を受け取り、自宅に持ち帰ることが一般的です。自宅に戻った遺骨は、後飾りに安置され、忌明け(四十九日)までその場所で故人の供養が行われます。

後飾りの目的

後飾りの設置には、いくつかの重要な目的があります。

〇故人を偲ぶための空間作り
葬儀が終わった後も、故人の存在を感じることができる場所として後飾りが役立ちます。家族や親しい人々が故人を思い出し、手を合わせて祈るための神聖な場所です。

〇忌明けまでの供養
仏教の考え方では、故人が亡くなった日から四十九日までの期間を「中陰(ちゅういん)」と呼びます。この期間、故人の魂は現世と来世の狭間にいるとされ、後飾りで供養を行うことが重要視されます。四十九日が終わると「忌明け」となり、正式な本位牌に魂が移されます。

〇遺骨や位牌の一時的な安置場所
霊園や墓地に遺骨を納骨するまでの間、遺骨や位牌を安置する場所として後飾りは重要です。特に、四十九日が過ぎるまでは遺骨をしっかりと守ることが求められるため、この期間中に後飾りが必要となります。


後飾りの設置方法

後飾りは、家庭で簡単に設置できるものが多いです。葬儀社が後飾りのセットを提供することもあり、必要な道具が揃っていることが一般的です。後飾りの祭壇には、いくつかの基本的な要素があります。

必要な道具と仏具

〇白木の位牌
白木の位牌は、葬儀後に故人の名前を記した仮の位牌です。本位牌ができるまでの間、後飾りに安置されます。四十九日が過ぎると、本位牌に魂が移され、仮位牌はお焚き上げされることが一般的です。

〇遺骨
火葬後の遺骨を骨壺に入れ、後飾りに安置します。遺骨は通常、祭壇の中央に配置されます。

〇仏具(線香、ロウソク、花立など)
後飾りには、仏壇と同様に仏具が配置されます。線香やロウソク、花立には新しい花や生け花を飾り、毎日お供えします。また、菓子や果物を供えることもあります。

〇精進料理やお供え物
後飾りには、精進料理や故人が生前好んだものを供えることが多いです。忌中は肉や魚を避け、精進料理を供えるのが伝統的ですが、故人の好みや地域の習慣に合わせた供え物も一般的です。


後飾りの期間と作法

後飾りは、葬儀後から四十九日まで続けられます。四十九日は「忌明け」と呼ばれ、故人の魂が正式に仏位に就くとされる日です。この日まで毎日、線香やロウソクを絶やさず、遺骨や位牌に手を合わせて供養を行います。

毎日の供養方法

  1. 線香を絶やさない
    後飾りの祭壇では、毎日お線香を上げることが重要です。朝と夕方にお線香を焚き、祈りを捧げます。

  2. ロウソクの灯を灯す
    仏前のロウソクは、故人の霊を導くための灯火です。これもお線香と同様に、朝夕に灯すことが望ましいです。

  3. 新鮮な花を飾る
    仏花は毎日新しいものに取り替えるか、少なくとも枯れた花は取り除くようにします。美しい花を供えることで、故人への感謝の気持ちを表現します。

  4. 食べ物のお供え
    故人のために毎日精進料理を供えるのが伝統的ですが、現代では簡略化されていることもあります。果物や菓子をお供えすることも一般的です。


後飾りに関する地域差や宗教的な違い

後飾りは、宗教や地域によってそのスタイルや作法が若干異なることがあります。仏教以外の宗教では、後飾りに似た儀式が行われないこともあります。ここでは、いくつかの地域や宗教的な違いについて解説します。

地域による違い

日本国内でも、地域によって後飾りの方法や期間には違いがあります。例えば、関西地方では、葬儀後すぐに遺骨をお墓に納骨することが多く、後飾りを設置する習慣がないこともあります。一方で、東日本では四十九日まで後飾りを設け、供養を続けることが一般的です。

宗教的な違い

仏教では後飾りが重要視される一方で、神道やキリスト教では同様の風習は見られません。神道では、故人は神として祀られるため、特定の期間に遺骨を安置するという習慣はありません。キリスト教では、葬儀後は教会や家庭で祈りを捧げることが主な供養方法です。

後飾りを片付ける際のポイント

後飾りを片付ける際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらを守ることで、適切に供養を終え、故人を送り出すことができます。

1. 慎重に処分する

後飾りは、仏具や位牌、遺骨など、故人に関わる大切なものが含まれます。そのため、慎重に扱い、仮位牌や使わなくなった仏具は適切な方法で処分することが重要です。特に、仮位牌や遺品に関しては、無造作に捨てるのではなく、寺院に依頼してお焚き上げなどの供養を行うと安心です。

2. 新しい供養の形へ移行する

後飾りを片付ける際、次の供養の形を整えることが大切です。例えば、仏壇を準備したり、故人の写真を飾ったりして、日々の供養を続ける環境を整えます。四十九日以降は、毎日の祈りやお墓参りなど、故人を偲ぶための新たな習慣を作ることが供養の一環となります。

3. 寺院や葬儀社への相談

後飾りの片付けに関して不安がある場合は、葬儀社や寺院に相談することができます。多くの葬儀社は後飾りの片付けや仏具の処分に関するサービスを提供しており、プロの手で適切に処理してもらえるため、安心して任せることができます。


後飾りのまとめ

葬儀後の後飾りは、故人の供養を続けるための大切な儀式の一部です。仮位牌や遺骨を安置し、四十九日までの間、家族や親しい人々が祈りを捧げるための神聖な場所として機能します。後飾りの設置や供養の方法は、地域や宗教によって異なる部分もありますが、共通して故人を偲び、尊重する心が大切です。

四十九日が過ぎ、忌明けを迎えると後飾りは役割を終え、故人は正式に成仏します。それまでの期間、毎日供養を続けることが、故人への最大の敬意と感謝の表現となります。後飾りを通じて、家族や友人が故人と向き合い、心の整理をつけるための大切な時間を過ごせることでしょう。

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